税理士泣かせの生命保険「転換制度」【税理士事務所BUILDERS】

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税理士変更で新しく顧問契約をさせて頂く場合
法人契約の生命保険は内容確認します

なぜなら、結構な確率で生命保険の経理処理が
間違っているからです・・・

今回は、税理士と生命保険の経理処理の考察です

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役員保険の経理処理

税理士変更で来所されるお客様は様々ですが
なかには創業から20年以上の方もいらっしゃいます

社歴が長いお客様、特に2代目というお客様だと
多いのが役員保険の誤った経理処理です

生命保険の経理処理の悩ましい点が
一度間違えたら、間違いになかなか気づかない点です

昨年と同じ保険料だと、ほとんど内容を確認せず
昨年と同じ経理処理をしてしまします

kaz
いや、調べることも難しいと思うんです。実際・・・

役員保険における経理処理は
”基本的”に以下のような感じです

役員保険の経理処理
契=法人 被=役員 受=法人

資産計上:終身保険、年金保険
損金算入:医療保険、一般的な特約保険

どちもあり得る:定期保険、養老保険

保険もどんどん新しい特約が出ますし
税制も変わっていくのでキリがないですが・・・

各社共通の認識が出来るのはこんな感じかと思います

 

法人保険で多い誤処理パターン

じゃあ、なんで間違えていってしまうのかというと
いくつかパターンがあります

養老保険:福利厚生プランかどうか

契約形態で変わってくるので注意が必要です
詳細は国税庁ホームページを確認ください

経験上、良くある間違いは
死亡保険金の受取人が法人なのに損金算入
社長家族だけが加入してるのに損金算入
福利厚生プランだけで記事が一つかけます(笑)

保険会社は複数社での乗り合いも可能なので
保険会社に聞いても、その養老保険が
福利厚生プランかどうかは分からないです

税理士にご確認ください
としか答えてもらえないと思います

 

定期保険:保険期間と加入時期と最高返戻率

2018年までは保険期間と加入時期だけ気にすれば
良かったのですが、最高返戻率で経理処理が変わる
ようになりました・・・

(少ないですが、短期払いというのもあります)

今までは間違いはあまり多くないと思いますが
これからは経理処理の間違いが多くなると思います

 

現在の保険が転換制度で加入している保険

これが役員保険の経理処理を複雑にしている犯人!

中小企業はいわゆる『定期付終身保険』を社長に
掛けている会社さんが多いです

kaz
基本的には保障を目的としての加入ですから
税務知識の無い外交員さんでも売りやすい

大抵は、社長宅に出入りしていた保険担当者さんが
保険も会社名義にしたら経費で落とせますよ
なんて話法で販売します

kaz
なぜか個人名義で加入するより、保険料&保障額が大きくなることが多い

 

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転換制度ってどんな制度?

ここで問題なのが、定期付終身保険の『転換制度』です
定期付終身保険の場合は

特約が10年等の更新型
各種特約が古くなる

などの理由で、この転換制度が良く利用されます

転換制度とは
現在の契約を活用して、新たな保険を契約する方法です。現在の契約の積立部分や積立配当金を「転換(下取り)価格」として新しい契約の一部にあてる方法で、元の契約は消滅します。
引用:転換制度ー生命保険文化センターHP

私より年上の方々の中には『転換制度=悪』という
印象の方も多いかもしれません

平成になって以降
各社の予定利率が徐々に下がっていった為
転換するたびに利率が悪くなる時期がありました

しかし、現在主流になっている生前給付特約
(病気等で支払われる保険)
は医療体制や治療法に
合わせて時代と共に変化していく
ので、そのまま
いつまでも古い特約を持つのは得策ではありません

なので、ある程度社歴が長い会社で
定期付終身保険に加入している場合は
過去に転換制度を利用している可能性が高いです

ちなみに前述の2代目社長で誤処理が多いのは
社長の息子は後継者の為、加入できる保障が大きく
かつ保険料が安いので若いうちから加入している
人が多く、既に転換していることが多いです

 

転換制度はホント難解!

転換制度そのものは、今の時代に即した保険に
加入し続けるためには悪くない制度だと思います

しかし、その保険の契約者が法人だった場合は

kaz
本当に税理士泣かせだと思います

最近は、保険会社の方で転換時の経理処理と
転換後の経理処理について『ご参考』として
案内してくれるようになりましたが

それまでは『税理士にご確認ください』です

何を隠そう
転換制度は転換方式によって処理が変わります
転換後の保険設計によってその後の経理処理も
全く異なるので、かなり難解です

加えて、保険会社時代に良く経験したのが

kaz
経理処理について、税理士にお伝えしましょうか?
大丈夫だよ!税理士だったら分かるでしょ

みたいな感じです。

kaz
とにかく、転換されている保険の経理処理は保険会社の人間でも即答できません。他社の商品なら完全にお手上げです
kaz
ま、正解はお客様から保険会社に問い合わせてもらうことだと思います
yuki
それが嫌なのよ!「分からないから聞いて下さい」って言いづらい・・・

 

 


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